生徒から嫌なことを言われたとき、どんな対応をしたらいいの?
学校の先生の仕事は、楽しいことばかりではありません。
辛いことのひとつが「生徒からの暴言」です。
今回は、わたしがTwitterでたくさんの反響をもらった「生徒からの暴言」とその対処法について紹介します。
- 生徒の暴言の対処法
- 生徒の暴言の裏側にある気持ち
- 暴言の指導法
が知りたい人は、ぜひ最後までお読みください。
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目次
生徒からの暴言についてツイートしたら、反響が大きかった
Twitterで「生徒からの暴言」についてツイートしたところ、多くの反応がありました。
わたしのツイートはこちらです☟
絶対に傷ついてはいけない
— みなじょぼ🌸SNSから教育を支える (@mina_jovo) January 19, 2019
生徒からの7つ言葉
1.キモい
2.ウザい
3.めんどくさ
4.いらねー
5.やりたくねー
6.つまんねー
7.前の先生の方が良かった
挨拶みたいなものだって
わかっちゃいるけど
傷つきます
先生だって
人間だもの
2019年8月現在
- 325リツイート
- 1493いいね
という反応をいただきました。
「絶対に傷ついてはいけない」という言葉を使った理由は
- 生徒は傷つけるような言葉を「先生を試すため」に使っている
- 生徒の語彙が少ないため、傷つけるような言葉を使ってしまう
- 言葉通りの意味だけではない
と、わたし自身が感じてきたからです。
「生徒からの暴言ツイート」に反応したのは、どんな人?
「絶対に傷ついてはいけない生徒からの7つの言葉」のツイートには、いろんな立場の人が反応してくれました。
1 学校の先生
やはり、学校の先生はたくさん反応してくれました。
すっごくわかります!
— kenken@小学校 (@ken2_tutuiar) January 20, 2019
この言葉言われたら、やる気もそがれるし、
泣きたくなるくらい傷つくんですよね…
僕はその日は落ち込んだり怒りに震えます。愚痴も言います。そして次の日は忘れます。感情を押さえ込まないで吐き出した方がいいっすねー。産休に入った先生の代わりの担任の時は、投げ出そうかとも思いましたが、約1割ほどの良い生徒のためと、今後の人事に影響させないためとして乗り切りました。
— 高校凶員 (@koukoukyouin) January 22, 2019
2 子育て中の人
年頃の子どもを持つ親御さんも、反応してくれました。
親だって言われますよ。
— 灰原哀(アポトキシン4869で老人化した宮野志保) (@Xr4AIdemX4LcM15) January 20, 2019
3 「7つの暴言」に心を痛めた人
うう、言われたら誰だってつらい。。
— ぴらゆう👶Baby Tokyo CEO (@pirayuuu) January 21, 2019
はじめまして!
中学校の先生が一番ハードなんでは、と個人的に思っています👶
生徒から暴言を言われたときの5つの対処法
「生徒に暴言を言われたら、こんな風に対応しているよ」というコメントをたくさんいただいたので、紹介します。
なるほど。
— クーチーママ (@G7HVbUTaRJ6Zxlr) January 19, 2019
私は「悲しいな」って正直に言うかな。でも先生って仕事は自信がなくなると授業もできないから自信はなくしませんねって言うかな。
そして、家でお笑いでもみて笑う!
わたしは、みんな「無視」でしょうか。むしろ、訳の分からない授業中の不規則発言?に悩んでいます。特に、悪意は感じないんだけど。
— tyuuri (@tyuuri_sapporo) January 19, 2019
キモいとか、うざいは挨拶みたいに簡単に使いますね。自分が傷つくつかないかは別にしてもそれは言われた人がいい気持ちにならない言葉だよ、とは伝えます。そう言われずに過ごしてきていることが多いと思うので。
— zaru_zaru (@ZaruYamazaru) January 20, 2019
生徒が、何を狙ってその言葉を言うのか考えて、それを達成させないようにします。効果が無いと減速します(笑)。あと、言ってしまう原因を取り除きます。集中力が短いなら少しブレイクを入れる、生徒の能動的な活動を増やす。その子の悪さではなく、自分側の改善をする事で収まる場合もあります。
— しーな (@wanyankokko) January 20, 2019
対応のポイントは、つぎの3つです。
- 生徒に「嫌な気持ちになるからやめて」と伝えること
- 過剰に反応しないこと
- 発言の原因は何なのか考え、原因を取り除くこと
生徒からの暴言について、教育の専門家はどんな指導をオススメしているの?
生徒への暴言対応について、専門家はどのような考えを持っているのでしょうか?
今回は、心理学者・河村茂雄さんの「学級崩壊に学ぶ 崩壊のメカニズムを絶つ教師の知識と技術」という本から引用します。
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「学級崩壊に学ぶ 崩壊のメカニズムを絶つ教師の知識と技術」という本から引用します↓
学級のなかに友達が少なく、教師にすがっている子どもたちが多いようです。
この気持ちは十分受け止める必要はありますが、問題となる行動は、しっかり指導してあげることが大切です。
このような子どもには、指導する場面では意識的に丁寧語を使用して、子どもとの心理的距離を保ち、少し事務的に行動の問題について指導するのが有効です。
引用:学級崩壊に学ぶ 崩壊のメカニズムを絶つ教師の知識と技術
さらに、日々の生活を通して、その子どもがどんな子どもであっても、教師は君を見守っているよというメッセージを常に送ってあげることが求められるのです。
引用:学級崩壊に学ぶ 崩壊のメカニズムを絶つ教師の知識と技術
例えば、こまめな挨拶や、廊下で合ったときの立ち話など、一瞬の中にふれあいの交流を作ることを心がけるのです。
子どもは注意されたことを、頭だけではなく、感情も含めて理解すると、その内容が強く心に刻み付けられるのです。
したがって、教師は注意する内容を冷静に説明したあと、「先生はとてもかなしかったな」という自分の感情をサッと付け加えることで、子どもの理解と反省しようという意欲を高めるのです。
しかし、「私はなさけなくて、…」と自分の感情を長々と愚痴っぽく言うのは逆効果です。
引用:学級崩壊に学ぶ 崩壊のメカニズムを絶つ教師の知識と技術
暴言指導のポイントはつぎの2つです。
- 気持ちを受け止める
- 問題行動はしっかり指導
- 意識的に丁寧語をつかって、子どもと心理的距離を取る
- 注意する内容+自分の感情をサッとつけ加える
子どもと同じレベルで言い返したり、感情に任せて大きい声を出してはダメ、ということですね。
「自分は大人であり、教師である」という自覚をもって、生徒の感情に飲み込まれないように淡々と対応しましょう。
生徒からの暴言の裏側にあるものとは
暴言を吐く子どもの心理や、生徒から暴言を言われたときの「先生の心の保ち方」について教えてくれた人もいました。
言葉は言霊とかって言うけど
— Terunee(元 hito rigo to) (@to_rigo) January 20, 2019
この場合は当てはまらないと思う…
枕詞と言おうか…
口癖みたいなもの
深い意味など何一つない
例えば7番とか、100個比べる要素があるうちの
たった一つを取り上げて そう言ったりする
反応を楽しんでたりする
そういうブラックな部分もあるけど
可愛い部分もある😊
これらの言葉は、
— 飛飛丸 (@nigoome) January 20, 2019
「かまってほしい」という気持ちの表れなのかもしれませんね。
全生徒に好かれるのは
— ふみ@ポジティブトレーナー (@fumitoshi_0203) January 20, 2019
どうしても難しいですよね。。
でも、それでも
真剣に生徒を想う先生なら
そういう言葉をかける生徒と
同じぐらい先生を信頼している人も
いますよね( ^ω^ )
負けるな、先生!!
生徒からの暴言に対処する方法が学べる!オススメ教育書
生徒の暴言に対応する力をあげるには、理論を知ることと、経験を積むことが大事です。
ここでは、生徒への暴言をはじめ、生徒指導のノウハウが学べる教育書を紹介します。
1 学級崩壊に学ぶ
この記事のなかでも紹介しました。1999年に出版された本ですが、今の教育現場にも通じる「学級崩壊対応の不易」が書かれています。
イラストは無く、文字がたくさん書かれている専門書です。
2 学級崩壊 予防・回復マニュアル
こちらも河村茂雄さんの本です。授業や学級活動など、実際の学校生活に合った対処法が書かれています。
イラストも多く、読みやすいです。明日からすぐ使える声かけ・対応がたくさん書かれています。
3 生徒指導10の原理・100の原則 気になる子にも指導が通る110のメソッド
生徒指導の基礎・基本がわかる本です。教師としての軸を作りたいと思う人、必見です。
私は初任者のときに読みました。
4 支援・指導のむずかしい子を支える魔法の言葉
暴言を言ったり、授業に参加しなかったりする生徒への支援・指導について学べる本です。
「生徒にどんな言葉をかけたらいいのだろう?」「生徒の前で、すぐにうまい言葉が出てこない」という人は一読してみてください。
言葉の引き出しはたくさんある方がいいですよ。
5 策略 ブラック学級作り
「ブラック」というタイトルの通り、正統派な指導だけでなく、ちょっとひねった指導法を知りたい人にオススメの本です。
「学級崩壊を改善する方法」ではなく「これ以上学級崩壊しないようにやり過ごす方法が知りたい」先生は、ぜひ読んでみてください。
6 愛着障害・愛着の問題を抱えるこどもをどう理解し、どう支援するか?
- やけに馴れ馴れしい
- 警戒心が強い
など、コミュニケーションに難しさを抱える子どもと出会ったときに読んでほしい1冊です。
愛着障害という症状に関わらず、参考になります。
7 学級崩壊再生マニュアル: 指導力を上げる7つのステップ
アマゾンのキンドルアンリミテッドで、30日間無料で読むことができます。
「生徒からの暴言に感情的になってしまう原因」は自分の中にないか?と考えることが大事
今回は 「生徒からの暴言の対処法」について紹介しました。
先に紹介した本「学級崩壊に学ぶ 崩壊のメカニズムを絶つ教師の知識と技術」の中に、こんな一文がありました。
言葉や感情をぶつけてくる子どもに対して、感情的に対応してしまったら、これは指導ではなくなります。
(中略)
このような子どもには事前に巻き込まれないという意識を教師が持つことが必要です。
まず教師が、このような子どもに感情的になってしまう自分の問題は何かを考えることです。
例えば、自分の中の嫌な面をその子の中に見つけてしまい、感情的になってしまうという場合も少なくありません。
引用:学級崩壊に学ぶ 崩壊のメカニズムを絶つ教師の知識と技術
「生徒からの暴言」に適切に対処するには、生徒指導のテクニックだけではなく「自分自身としっかり向き合う」ことが大切です。
- 感謝する
- 人から学ぶ
- 自分を好きになる
- 自分に自信を持つ
- 自分のコンプレックスと向き合う
- 家族、友達、恋人などとの関係を見直す
- できないことはできないと言う
- 教師としての覚悟を持つ
これらのことと、生徒の暴言対応は、一見関係ないように思えますよね。
でも、生徒の暴言に傷つくということは、自分の中のコンプレックスや弱さが反応しているということなのです。
自分の心を整えることで、生徒の暴言から受けるショックを減らすことができます。
ひいては、教師として、ひとりの人間としての「人間的魅力」につながっていきます。
人間力をアップさせるなんて、ゴールの見えない旅のような気がしますね。
でも、そんな大げさなことではありません。
目の前の人(仕事)としっかり向き合うことが、人間力アップにつながると私は思います。
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